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住宅用又は家具用の洗浄剤

1.品名

  • その用途を適切に表現した用語を用いることとし、必ず「洗浄剤」の用語を付記して表示しなければならない。具体的には「浴室用洗浄剤」「カビ取り用洗浄剤」「トイレ用洗浄剤」「換気扇・レンジ用洗浄剤」のように表示する。

2.成分

  • 「界面活性剤」「洗浄補助剤及びその他の添加剤」「酸又はアルカリ」「酸化剤」の4つに分類される。
  • 界面活性剤については、「界面活性剤」の用語を用いて表示する。その種類ごとの界面活性剤の含有率が3%以上の場合は、「界面活性剤」の用語の次に括弧書きで種類の名称を示す用語を付記する。2種類以上含まれている場合には含有率の大きいものから順次列記する。3%未満の界面活性剤しか含まれていない場合は、含有率の最も高いもの1つの種類の名称を示す用語を表示する。
  • 洗浄補助剤及びその他の添加剤のうち、その含有率が10%以上のものについては、その成分の機能の名称の次に括弧書きで種類の名称を示す用語を表示する。種類の名称については合成洗剤に準ずる。また、含有率が1%以上のものについてはその機能の名称を示す用語を表示する。
  • 酸又はアルカリについては、主要なものの種類の名称を示す用語を用いて表示し、括弧書きでその成分の含有率を付記する。「塩酸」「硫酸」「しゅう酸」「塩酸及びしゅう酸を含むもののうちの塩酸」「スルファミン酸」「硫酸及びスルファミン酸を含むもののうちの硫酸」「水酸化ナトリウム」は、指定された試験方法により算出された当該成分の含有率を括弧書きで付記しなければならないので、別途確認が必要である。(許容範囲は表示値の±1以内)
  • 酸化剤については、その種類の名称を示す用語を用いて表示する。次亜塩素酸塩を配合しているものについては、「次亜塩素酸塩」の用語を表示する。
界面活性剤の区分 界面活性剤の系別を示す用語 界面活性剤の種類の名称を示す用語(表示名)
陰イオン系
界面活性剤
脂肪酸系(陰イオン)
  • 純石けん分(脂肪酸ナトリウム)
  • 純石けん分(脂肪酸カリウム)
  • アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム
直鎖アルキルベンゼン系
  • 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
高級アルコール系(陰イオン)
  • アルキル硫酸エステルナトリウム
  • アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム
アルファオレフィン系
  • アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム
ノルマルパラフィン系
  • アルキルスルホン酸ナトリウム
非イオン系
界面活性剤
脂肪酸系(非イオン)
  • しょ糖脂肪酸エステル
  • ソルビタン脂肪酸エステル
  • ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
  • 脂肪酸アルカノールアミド
高級アルコール系(非イオン)
  • ポリオキシエチレンアルキルエーテル
アルキルフェノール系
  • ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
両性イオン系
界面活性剤
アミノ酸系
  • アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム
ベタイン系
  • アルキルベタイン
アミンオキシド系
  • アルキルアミンオキシド
陽イオン系
界面活性剤
第4級アンモニウム塩系
  • アルキルトリメチルアンモニウム塩
  • ジアルキルジメチルアンモニウム塩

3.液性

  • 水素イオン濃度(pH)が11.0を超えるものは「アルカリ性」、11.0以下8.0を超えるものは「弱アルカリ性」、8.0以下6.0以上のものは「中性」、6.0未満3.0以上のものは「弱酸性」、3.0未満のものは「酸性」の用語を用いてそれぞれ表示しなければならない。
  • 水素イオン濃度(pH)の測定は、液状のものは原液について、粉末のものは1リットルの水に50グラムの試料を溶かした溶液についてJIS Z8802(pH測定方法)に定める方法による。測定温度は25°Cとする。

4.用途

  • その用途を適切に表現した用語を用いて表示する。
  • トイレ用の洗浄剤であればトイレのどのような部分に使えるのかを具体的に表示し、家具用の洗浄剤であればどのような家具に適しているのかを明確に表示する必要がある。また、使用できないものについても表示することが望ましい。

5.正味量

  • 計量法第12条(特定商品の計量)及び第13条(密封をした特定商品に係る特定物象量の表記)に規定する特定物象量の表記に準ずる。

6.使用量の目安

  • 使用の適量について、具体的にわかりやすく表示する。
  • 「使用量の目安」として、事業者が製品の特性に合わせた表示を行える。

7.使用上の注意

  • 次に掲げる事項を製品の品質に応じて適切に表示する。ただし、該当しない場合は省略できる。
    1. 《イ》子供の手が届くところに置かない旨。
    2. 《ロ》用途以外に使用しない旨。
    3. 《ハ》万一飲み込んだり、目に入ったりした場合には、応急処置を行い、医師に相談する旨。
    4. 《ニ》使用のときはゴム製等の手袋又は柄付きたわしを使用する旨。

8.表示者名等の付記

  • 表示した者の「氏名又は名称」及び「住所又は電話番号」を付記し、責任の所在を明確にする。

表示方法等

  • 最小販売単位ごとに、その容器又は包装等、消費者の見やすい箇所に本体から容易に離れない方法でわかりやすく表示する。

特別注意事項の表示

  • 表示が義務づけられているのは、定められた試験([1]酸性タイプ・[2]塩素系)で測定した結果、1.0ppm以上塩素ガスを発生する商品である。
  • 次に掲げる表示事項を表示する。
  • 容器ごとに、商品名の記載のある面と同一の目立つ箇所に記載する。

▼[1][2]共通

  • 枠囲い(白地)が必要。
  • 「まぜるな」の文字は黄色に黒の縁取りで28ポイント以上、「危険」の文字は赤色で42ポイント以上とする。

▼[1]酸性タイプの場合

▼[2]塩素系の場合

  • 枠囲いが必要。酸性タイプの文字は赤系色で表示すること。塩素系の文字は黄系色で表示すること。
  • 文字の大きさは「使用上の注意」の文字より8ポイント以上大きくすること。
  • 容器、ラベル等の色により目立たない場合は、ラベルや枠内の色を変える等、目立つように工夫すること。

▼[1]酸性タイプの場合

▼[2]塩素系の場合

  • 枠囲いが必要。
  • 「塩素系」「酸性タイプ」「危険」の文字は赤系色とし、文字の大きさは「使用上の注意」より4ポイント以上大きくすること。それ以外の文字は「使用上の注意」より1ポイント以上大きくすること。

表示例

表示例

参考

  • JIS K3304(石けん試験方法)
  • JIS K3362(家庭用合成洗剤試験方法)
  • JIS Z8802(pH測定方法)

雑貨工業品INDEX

担当:表示対策課